2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

佐藤優、「イスラエルのヒズボラ攻撃を日本が断固支持すべき 「2つの理由」」

http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20060906-02-0401.html 第2は、国際社会の基本的な「ゲームのルール」から見てイスラエルの姿勢が正当だからである。イスラエルが、レバノン国家、イラン国家の存在を否定したことはない。これに対して、ヒ…

自分の想像力のなさを他人に投影するひとについて(追記あり)

いま現在11日だけど、一日の最初のエントリにするにはつまらなすぎるネタなので10日分に追記。 私が「中国様の言う事を聞いてA級戦犯は分祀しろよコノヤロー」と主張した、A級戦犯分祀運動をやっている…とする根拠をkikori2660氏が説明してくれるはずだった…

カニは自分の殻にあわせて穴を掘ると申しますが…

「異能生存体きこりの日記」からトラックバックが。kikori2660氏によれば私の(そしてswan_slab氏、野良猫氏の)主張というのはこういうものなんだそうだ。 要は「小林のデタラメに釣られたネットウヨ氏ね。中国様の言う事を聞いてA級戦犯は分祀しろよコノヤロー…

東京裁判で日本が得たもの

東京裁判の不当性を言い立てる人びとのなかには「事後法だから」「勝者の裁きだから」「歴史上前例がない」*1と言えばことは片付くと思っていたり、具体的な根拠も挙げずに審理プロセスが不公正だと断言して終わりにしているケースが少なくないのだが、そう…

コメントより

# bat99 『 自分のブログの方でも書いたのですが、実際に日本で東京裁判のおかげで得をした勢力というのはあると思うのですよ。さらに言えばその勢力の流れを汲んでいるのが今の政治の中枢に陣取っている人間ではないかと。 そのことを考えると現在の与党連…

なにをいまさら…

各社が報道しているが、とりあえず北海道新聞から。 フセイン政権 「アルカイダと無関係」 米議会報告書 開戦「大義」を全否定 【ワシントン8日共同】米上院情報特別委員会は八日、イラク戦争をめぐるブッシュ米政権の情報活動に関する報告書を公表、同政権…

なんでそんなにめんどくさがりなの?

昨日のエントリへのブクマコメントより。 memoclip 歴史 なんかこんなのって資料当たるのがめんどくさいなー。何が本当なのかってかそれは立場によって真実はどっちにでも解釈されるし。あーめんどくさい。 この程度の資料を集めるのは簡単ですよ。まずここ…

小泉と特攻隊員

小泉首相が特攻隊員に強い思い入れをもっていることはよく知られており、それが靖国参拝にこだわった背景であるとも言われている。しかし自衛隊の最高司令官として、(もし戦争が起き、戦況が思わしくなければ)自衛隊員に特攻同然の任務を命令することにな…

戦犯裁判が裁いたのは日本人の人権感覚・法感覚である

以前にも「東京裁判史観」が「B級戦犯の裁判には不当なものが多かった」という認識を含んでいる、と指摘した。こうした認識は裁判直後から(あるいはその進行中にすでに)広がっていたものである。例えば、昨日のエントリで引用した杉山昌作氏の質問にある次…

安倍晋三官房長官のサンフランシスコ講和条約第11条に関する答弁

平成18年02月14日、衆院予算委員会 ○岡田委員 (前略) それでは次に、東京裁判についてどういうふうにお考えなのか、今度は外務大臣にお願いします。 ○麻生国務大臣 東京裁判に関してのいわゆる外相の見解やいかにということなんだと思いますが、少なくとも…

南京事件否定論と本質主義(実例)

このエントリで書いた仮説の裏づけとなる実例を一つ発見。 潜水艦 『>私のブログを読んでもらえればわかりますが、私は日本軍(人)が「本性」として残虐であったという主張を明確に否定していますよ。そんなら話は早い。日本人が本来残虐ではないと考えてい…

上杉隆、「靖国「A級戦犯合祀」最大の根拠「祭神名票」を厚生省が取り消していた!」

『週刊文春』の9月7日号に載った記事。 まずは背景をば。戦前においては、「誰が靖国に祀られるか」は当然国が決定した。だが、新憲法のもとでは国が靖国に「○○を祀れ、△△は祀るな」と指示することはできない。他方、靖国側としてはその正統性を国家に求めた…

箸にも棒にもかからぬ愚論、「受諾したのは判決だけ」

あちこちでコピペされているのが「小林よしのり氏が「ゴー宣・暫」の中でネット保守との共闘を求める」というネタ。それが本当かどうかなんてどうでもいいのだが、ともかくそのネタによれば「今後、講和条約第11条の件でデマを流している知識人がいたらた…

石毛事件続報、その他

bat99さんが紹介しておられた『法廷の星条旗』、購入しました。まだ石毛事件のところを中心にぱらぱらとつまみ食いしただけですが、歴史学者ではなく法律家によるこのような試みは大変貴重だと思いますから、いずれ通読して改めてとりあげたいと思います。「…

「純粋に質問」とのことなので…

こちらも「純粋に回答」することにする。 純粋に質問なんですが、「侵略/被侵略」というのと「便衣兵の取り扱い」は切り分けて考えるべきではないのですか? (http://d.hatena.ne.jp/myhoney0079/20060905/p6) この「質問」の背景は青狐さんのこのエントリ…

笠原十九司、『日中全面戦争と海軍 パナイ号事件の真相』、青木書店

右派左派をとわず一定の認知を得ているのが「陸軍悪玉、海軍善玉」史観であって、これは東京裁判におけるA級戦犯に占める陸軍軍人の比率を考えれば直ちに了解できるように、実は「東京裁判史観」でもある。これに対しては旧陸軍関係者の中にも腹に据えかねる…

「民主的統制」としての「戦争犯罪追求」、あるいは一文にもならない南京事件否定論

このエントリへのGl17さんのコメントより。 戦争犯罪への国家寄りの異説に反駁するのは、民主主義の理念を守りたいという思いが主です。 相手が外国人であれ、「自国が」人権侵害について隠蔽あるいは正当化を行うというのは許容できません。 (中略) 自国…

で、その種の「軽さ」といえば…

この人ですね。またしても、という感じですが。 ちょっと待った! 弁護士・成歩堂龍一の出番です。 (http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060908/oota01) 「曾野のこういう軽いノリ」を問題とする*1文章を引用したあとで示される「ノリ」ですから、よもや筆…

「特攻」というメタファー

本館で書くか別館で書くか、書くとしてどのカテゴリで書くか迷ったのだが、とりあえずここに。 今朝通勤のため電車に乗っていると、向かいに座った男性の読んでいるスポーツ紙に「特攻ローテ 捨て身の中4日登板」といった(趣旨の)見出しが躍っている。今日…

「これはひどい」カテゴリーをつくろうか、と一瞬思った(追記あり)

青狐さんが紹介されているケース。先日のエントリでもとりあげたことだが、民間人が地上戦に巻き込まれるという体験が広く共有されなかったことの帰結だろうか。しかし空襲にしたところで民間人が殺害されることには変わりないのに。日本人民間人の犠牲者も…

「断罪」の可否、続き

拙エントリ「なぜ「断罪」してはいけないのか?」にgood2ndさんからトラックバックを頂戴することができました。私が「はっきりと違う考えをもっている」と書いたのはやはり勇み足でしたね。また、もともとのきっかけとなったittuanさんのエントリでは「帝国…

石毛事件

「捕虜にごぼうを食べさせて有罪となった戦犯はいる?」問題についてのエントリへのコメント欄で、黒的九月さんが紹介されていた「お灸をすえたら虐待だと訴えられた」というエピソードについて、id:bat99さんが『法廷の星条旗―BC級戦犯横浜裁判の記録』で調…

「オレオレ詐欺もあった旧日本海軍

『陸奥爆沈』の著者は先日亡くなられた作家の吉村昭氏である。これもなにかの縁かと思い、新潮文庫版を買って読んでいるところ。日本海軍における「火薬庫爆発事件」の系譜のなかには、巡洋艦「磐手」での放火未遂事件(明治39年)が含まれる。軍法会議での…

「祖父の戦場を知る」続報

反米嫌日戦線「狼」さん経由。ETV特集のベースになった新風書房の企画『孫たちへの証言』の映像版がネット上で閲覧できます。こちらの「7ch」です。

なぜ「断罪」してはいけないのか?

他方、「ん、断罪せよと言いたいわけではないです」については私ははっきりと違う考えをもっている。 トラックバックから。 例えば帝国主義批判なんかをする際、後藤新平とか寺内正毅を標的にして"断罪"したり"非難"したりすることは歴史学上では全く意味を…

私もそんな記憶はありません…

今日初めて拝見したダイアリ、id:good2ndさんの「「日本だけが一方的に悪かった」と教育されましたか?」。私も何度か書いてきたことだが、「自虐史観」どころか現代史なんてまともにやらないというのが相場でしたよ。いわゆる「平和教育」も原爆と大阪大空…

ブクマコメントより

saike 戦争, 歴史, 社会 空襲は「天災」に近い感覚でとらえられていて、それが沖縄と違い「悲劇の共有」が少ない原因の一つなのかも そうそう、私が言いたかったのはそういう「感覚」です。もっとも、空襲体験だって実は多様だし、一番過酷な目にあった人々…

「ゴボウ」の件、続々報

『私は貝になりたい』を立ち読みしてきました。いや、いずれちゃんと調べるつもりではあるのだけれど、別件で書店によったついでに。とりあえず「遺書」を含む「狂える戦犯死刑囚」の部分にはその記述はなかったような。前後関係から考えると52年の参議院法…

案の定…

渡嘉敷村での民間人集団自決が「軍の命令によるものではなかった」とする新証言…で「まあ、なんというか・・・歴史が塗り替えられる場面と言うか」と大はしゃぎのひとがいるわけだが、別に新証拠、新証言の登場によって通説が塗り替えられるケースなんて歴史…

NHK教育ETV特集「祖父の戦場を知る」

またしても前半部分を見逃してしまったので(新聞の番組欄にある「語られざる南京攻略」は完全に見損なった)再放送に期待。 死を予感して「孫」世代に戦争体験を語りはじめた「祖父」たち。私が見ることができた部分では「刺突訓練」で中国人を殺害した元日…