2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「岸信介はアメリカのエージェントだった!」

『週刊文春』10月4日号に掲載された『「安倍政権投げ出し」の原点 岸信介はアメリカのエージェントだった!」。今年の6月に出版されたニューヨーク・タイムズの記者ティム・ウィナー氏の著書、Legacy of Ashes: The History of the CIA (Doubleday) とウィナ…

証言は証拠にならないと主張する人々

ネット上での歴史修正主義者のレベルって低いなぁ…と痛感するのは、この「証言は証拠にならない」というフレーズを読まされるときです。だって、「虐殺なんてみなかった」という「証言」はホイホイ採用するわけですからね。「さるおかた」さんもスレッド131…

兵士が日記など書くはずがないと主張する人々

9月26日のエントリにhigetaさんからトラックバックを頂戴しています。ひょっとすると「南京の真実 情報交換掲示板」でのやりとりをご覧になったのかもしれません。「さるおかた」氏はついに“従軍中の兵士が日記を付けていたはずがない”とまで言い出しました…

近道はない(追記あり)

ビルマの軍事政権が民主化要求デモの武力弾圧に踏み切り、多くの僧侶、市民、そして日本人ジャーナリストにも犠牲者が出た件について、これまでのところ日本政府の対応について「もう少し毅然とした姿勢を」といったニュアンスの意見はあっても、それ以上の…

「戦場でつづった言葉」

朝日新聞夕刊で25日(火)から始まった連載(関西では。他の地域の事情は不明)。戦場で米軍が押収しその後米公文書館に収蔵されている陣中日記の紹介。第1回、第2回はガダルカナル島で押収された日本軍将兵の日記類をとりあげ、遺族や生存者の声を伝えてい…

南京事件を否定しようとして拉致問題への国際的な協力を拒絶する人

昨晩は面倒だったのでテキトーにあしらっておいたのですが、3月のこのエントリにコメントしてくれた人がいました。 大体ユダヤ人でもない、それも当時の人間からすれば孫の代の日本人が積極的にホロコースト をあったと信じるというのがどれほど奇怪な事か。…

“過去の亡霊をよみがえらせないために…”

今朝、テレビでABC(朝日放送)の「スーパーモーニング」を見ていたら、いきなり「時空ミステリー 日本陸軍の深い闇 731部隊の真実」なる特集が始まったのであわてて録画開始。まあ内容的にはこれといって新しいところはないのだが、休日にワイドショー枠で…

古森=池田連合

池田信夫 blog 国連という神話 ステージ風発 小沢一郎さん、国連軍を日本に常駐させたら、どうでしょうかーー実際にあった提案です*1 国連の安保理事会が、日本のアフガニスタンでの給油活動に「感謝」する変な決議をしたことで、問題はかえってこじれている…

雑記

23日朝に書いてますが、一日の最初のエントリにするほどまとまりのあるはなしでもないのでここに追記。 「2ちゃんねるとネット右翼ウォッチング&その分析」さんの「ウヨごっこの終焉色々」より。 |しかし同じ産経上で(しかも非R18)‥ ↓ http://www.iza.ne.…

語録(追記あり)

ま、ちと我ながら大人げない気もするが、「アジャパ」氏とか「さるおかた」氏と並んである種の典型であると思えてならないので。ぼちぼちコメント欄がオーバーフローしそうだというのもありますし。 http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070911/p1#c1190458075 …

マイク・ホンダ議員が「韓国系ではなく、南北どちらかの朝鮮系」だという噂…

米下院で慰安婦決議案が可決されたということを知らずに「〔決議ではなく〕決議案ですよね?」などと発言してしまう人物をことさらとりあげるのは大人げないような気もするのだが…「南京の真実 情報交換掲示板」の「さるおかた」氏がまたしても仰天発言(ス…

正直な人

「南京の真実 情報交換掲示板」、スレッド131より「旧日本人」さんの発言。 [44]真理へ道 真理は知性によって把捉されるものではないと思います。知性はあくまで道案内であり、真理への「道」そのものではないのです。では「真理への道」とは何なのでしょう…

『ヒバクシャの心の傷を追って』

First Into Nagasakiのレビューが途中で中断してそれっきりになっているあいだに邦訳が出てしまいました。 ジョージ・ウェラー、『GHQが封印した幻の潜入ルポ ナガサキ昭和20年夏』、毎日新聞社 今回購入したのはこちら。 中澤正夫、『ヒバクシャの心の傷を…

第二次不二越訴訟

こちらはほとんど「定番」となった感がある判決。 CHUNICHI Web 2007年9月19日 強制労働認定、請求は棄却 不二越2次訴訟で富山地裁 第2次大戦中、朝鮮半島から強制連行され、富山市の機械メーカー不二越の軍需工場で強制労働させられたとして、韓国の元女…

ポル・ポト派元幹部逮捕

asahi.com 2007年09月19日 ヌオン・チア元議長を拘束 ポル・ポト派特別法廷 70年代のカンボジアで国民の大虐殺に関与したポル・ポト政権の元幹部らを裁く特別法廷の係官らが19日、ヌオン・チア元人民代表議会議長(81)の身柄を同国西部パイリンの自宅…

「「南京」検定も国主導」? 沖縄タイムスの報道より

こちらのエントリのコメント欄でfelis_azuriさんからご教示いただいた情報です。 沖縄タイムス 2007年9月18日(火) 朝刊 1・25面 「南京」検定も国主導/職員、反証文献出版にお礼 「官僚中心」以前から/関係者が証言 旧日本軍の文書などを基に…

『南京の真実』は「アイリス・チャン他殺説」?

『正論』で連載が始まった「製作日誌」に、水島監督らがアイリス・チャンの墓を訪れたという記述があったので??と思っていたのだが、こんな事情だったとは…。 映画は「レイプ・オブ・南京」の著者アイリス・チャンは本当に自殺なのかという視点をスタート…

映画 Nanking の観客動員

テッド・レオンシス他製作、ビル・グッテンタグ監督の映画 Nanking について、『正論』10月号の「映画「南京の真実」製作日誌 水島総」はおおよそ次のようなことを述べています。中国のいくつかの都市で公開された Nanking の観客動員が5万人であったと7月半…

いい大人の“情報戦ごっこ”

Sankei Web 2007/09/15 「論説 【土・日曜日に書く】論説委員・石川水穂 歴史問題でも情報戦に後れ」 10年前、安倍氏や中川昭一氏ら当時の若手国会議員が中心になってつくった自民党の「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」は今年、南京事件をめぐる歴…

空疎なレッテル、「反米」

今日も古森義久氏からお題をちょうだいします。「小沢一郎氏の恐るべき変節ぶりーーー米国との安保協力について小沢氏はかつて何を主張したか。」 なんというか、仮にも全国紙の論説委員がここまで底の浅い文章を書くというのはすごいですね。以下、具体的に…

朝日新聞「新聞と戦争」

朝日新聞夕刊で連載されている「新聞と戦争」、現在は「社論の転換」と題して朝日新聞が戦争協力へと傾斜していった経緯が描かれている。アジア・太平洋戦争における日本軍の行動を批判的に論評すると怒るくせに、なぜか朝日新聞の戦争責任を指摘することは…

今日の収穫

古書店というのはなるべく近所に固まってあった方がありがたいもので、ネットで戦史・戦記を扱っている古書店を調べていたら、ちょくちょくいく店のすぐ近くにさらに3軒あることを発見。おかげでいろいろと収穫がありました。ちなみに瀬島龍三の分厚い回想記…

トンデモ歴史豆知識に感心してしまう古森義久氏

「ステージ風発」の「朝日新聞の夕刊コラムが死者にツバかける」コメント欄より。 2007/09/10 11:00 Commented by aqua2020 さん 古森義久様: こんにちは 朝日新聞に、瀬島龍三氏をとやかく言う資格はありません。06年の8月だったか、朝日の社説に「満州で…

「否定論の「性暴力」観」補足

「旧日本軍を免罪・擁護するために、現代を生きる自分の物差しを無批判に70年前に当てはめる」と言えば、先日問題にしたnekoyama氏の「強姦多発」否定論もそうです。このエントリのコメント欄でN・Bさんと私が婉曲なやりとりをしていますが、何が「あまりに…

そのクリーシェはもう聞き飽きた

「Stiffmuscleの日記」さんの「夢のコラボ 秦郁彦氏と古森義久氏の対談」より。論壇の『ムー』こと『WiLL』10月号における、「バターン死の行進」についての秦郁彦の発言。 (…)もっとも「なぜ捕虜を車に乗せなかったんだ」と非難されても、護衛の日本兵も…

『フーコン戦記』(追記あり)

古森義久氏が肝心の『フーコン戦記』を読まずにその引用を批判していることがミエミエだったので、買ってきた。 古山高麗雄、『フーコン戦記 戦争文学三部作』、文春文庫 初出が1997年の『文學界』6月号〜99年3月号、単行本が99年11月、03年に文庫化されてい…

「死者への敬意」は批判封じのための道具じゃない

古森義久氏の「朝日新聞の夕刊コラムが死者にツバかけるーーー故瀬島龍三氏を「あいつ」「てめえ」と 」というエントリを読んであきれかえり、宮本顕治元共産党委員長が死去した時の産経の報道を再チェック…と思ったら、すでに「黙然日記」のpr3さんがツッコ…

その後の戸井田とおるセンセイ

今度は旧日本軍の遺棄化学兵器についてご発言です。 日本政府は、遺棄兵器被害補償裁判では遺棄したとも遺棄していないとも断定しておりません。シベリア資料館にある武装解除の史料「引継書」を確認する必要があると思います。 被告たる日本政府が一審では…

この脊髄反射はいったい何なんだろう…?

仕事の方がちょっと一段落ついたので、ようやく更新できます。 光人社NF文庫の『玉砕ビアク島 “学ばざる軍隊”帝国陸軍の戦争』(田村洋三)を読んでいると、ビアク戦の理解のための手助けとして「ニューギニア戦の概略」をまず紹介する、として次のような一…

兵士たちはなんと言い残して亡くなっていったのか

旧軍将兵の従軍記、回想記などには(士官学校出の正規将校のものはちょっと別として)しばしば、「天皇陛下万歳! と言って死んでいった兵士などいない」といった趣旨のことが書いてあります(この夏にNHK BSHiで放送された「兵士たちの戦争」シリーズでもそ…