戦争犯罪

ソンミ事件40周年

今年の3月16日はソンミ村での虐殺事件から40年目にあたり、現場の記念公園で追悼式典があったとのこと。 中日新聞 2008年3月16日 ソンミ村虐殺40年で追悼式 生存者、元米兵らが参加 (…) 式典には「一部の住民を救った」として知られる元米兵のローレンス…

東京大空襲の背景

明日3月10日はご承知の通り東京大空襲から63年目の日となります。 東京大空襲:「米空軍独立狙い」 江東で報告会「背景に関係者の悲願」(Yahoo!ニュースの魚拓) 3月2日11時1分配信 毎日新聞 1945年3月10日の東京大空襲から63年になるのを前に1日…

メモ

山形浩生が1997年に書いた文章に次のような一節がある。 蛇足ながら小林よしのりは、こういう低級な書物を引用すると『ゴーマニズム宣言』でせっかくきちんと展開している従軍慰安婦論争の足を引っ張るおそれがあるので、注意したほうがいい。保守反動右翼だ…

そもそも教科書の記述はどう書き換えられたのか

承前。 個人的には、直接の介入と間接的な影響力の行使とか、氏が参照している歴史研究者の抗議内容のように直接的な命令や暴力による強制と実行を容易にしたりそのような行動を選好するように誘導することを区別しない思考というのは非常に法的ではないなあ…

『タイガーフォス』を買う人々

アメリカ第101空挺師団の「タイガーフォース」小隊がヴェトナムでおかした戦争犯罪を追及した、オハイオ州の地方紙の調査報道を単行本化したもの。2004年のピュリツァー賞を受賞。実は今日買ったばかりでまだ読んでいないのだが、ピンと来てAmazonの「この商…

小説をソースに慰安婦問題を論じるひと

ステージ風発 「慰安婦問題を再訪する??これでも「性的奴隷」だったのか。」 「慰安婦は性的奴隷ではなかった??伊藤桂一氏の名作が描く兵士と女性の交流」いやもちろん、小説を史料として語ることのできる歴史の側面というのはあります。しかしこんな論じ方…

“過去の亡霊をよみがえらせないために…”

今朝、テレビでABC(朝日放送)の「スーパーモーニング」を見ていたら、いきなり「時空ミステリー 日本陸軍の深い闇 731部隊の真実」なる特集が始まったのであわてて録画開始。まあ内容的にはこれといって新しいところはないのだが、休日にワイドショー枠で…

そのクリーシェはもう聞き飽きた

「Stiffmuscleの日記」さんの「夢のコラボ 秦郁彦氏と古森義久氏の対談」より。論壇の『ムー』こと『WiLL』10月号における、「バターン死の行進」についての秦郁彦の発言。 (…)もっとも「なぜ捕虜を車に乗せなかったんだ」と非難されても、護衛の日本兵も…

その後の戸井田とおるセンセイ

今度は旧日本軍の遺棄化学兵器についてご発言です。 日本政府は、遺棄兵器被害補償裁判では遺棄したとも遺棄していないとも断定しておりません。シベリア資料館にある武装解除の史料「引継書」を確認する必要があると思います。 被告たる日本政府が一審では…

二重基準

「さるおかた」さんのスレッド128での最初の投稿に、次のような一節があります。 なぜあなたは「無かった」という証言があるにもかかわらず 自分で確かめもしていない「有った」という証言を信じるのですか? これも奇怪至極なはなしで、「さるおかた」さん…

『ガイサンシーとその姉妹たち』(上映会)、『ヒロシマナガサキ』、『二重被爆』(TV)

「文献紹介」というタグは妙だけれどもふだん映画については本館で書くことにしているので。 『ガイサンシーとその姉妹たち』 監督:班忠義 2007年、日中? 『ヒロシマナガサキ』 監督:スティーヴン・オカザキ 2007年、アメリカ 『二重被爆』 監督:青木亮 …

「グアム強制売春」裁判続報

「グアム戦犯裁判において裁かれた性暴力の事例」というエントリで言及した強制売春の事例についてですが、同じ事例と思われる戦犯裁判の記録がすでに1995年の段階で報道されていたことを発見しました。11月30日付け朝日新聞朝刊です。 戦犯裁判の記録に慰安…

『サイゾー』9月号がひどい

第1特集は「新しい日本のタブー」と題されているのだが、そのうちの一つが「「従軍慰安婦」と「南京大虐殺」のミスリード」。担当は大崎量平という人物。だが内容はというと、否定派の主張としてもかなり稚拙で、頼まれ仕事感が漂う。だいたい、どちらの問題…

『ガイサンシーとその姉妹たち』上映会

『ガイサンシーとその姉妹たち』の監督、班忠義氏が来日してトーク・イベント(京都)に出席するとのことです。詳しくはこちらをどうぞ。

毒ガス関連二題

一昨日のニュースだが。毎日新聞、8月10日、「毒ガス弾:千葉市の不発弾4発、旧日本軍「きい弾」の疑い」。 防衛省は10日、千葉市内の私有地で5〜今月に発見された不発弾4発が、旧日本軍の毒ガス弾「きい弾」だった疑いがあると発表した。きい弾の毒ガ…

旧日本軍の戦争犯罪に関する米文書

このエントリに関連して。はてなグループ「従軍慰安婦問題を論じる」内のkmiuraさんのこのエントリ、およびコメント欄にて、今年1月に公開された米機密文書についての興味深い情報が提示されています。 いずれにせよ、アメリカの資料の研究はまだまだこれか…

これはすごい!

衝撃の告白だ。 『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』という書を読みました。というより、要点に目を通したというほうが正確です。 この書は「女性のためのアジア平和国民基金編」となっています。出版元は龍渓書舎です。 日本政府が平成4年から5年にか…

ポチ脱却の第一歩となるか

朝日新聞 asahi.com 2007年07月18日 日本政府は17日、戦争犯罪などを裁く国際刑事裁判所(ICC)への加入書を国連に寄託した。日本は10月にICCの105番目の加盟国となる。最大拠出国として全体の22%に当たる年約30億円程度を負担するほか、…

米核不拡散問題特使の「原爆」発言

asahi.com 7月4日 米特使、「原爆使用が何百万人もの日本人の命救った」 米政府のロバート・ジョセフ核不拡散問題特使(前国務次官)は3日の記者会見で、広島・長崎への原爆投下について「原爆の使用が終戦をもたらし、連合国側の万単位の人命だけでなく、…

「原爆投下しょうがない」by 防衛大臣(追記あり)

どのタグをつけるべきかちょっと迷うが…。長崎県島原市生まれ、長崎県第二区選出の久間センセイがこうおっしゃったとのこと。 久間防衛相、米国の「原爆投下しょうがない」 久間章生防衛相は30日、千葉県柏市の麗沢大で講演し、先の大戦での米国の原爆投下に…

産經新聞は訂正したが…

米軍が日本政府にRAAの設置を「命令」したという捏造記事は無事産經新聞紙上では訂正された。yamaki622さんが当該箇所を紹介しておられる。で、肝心の古森記者はどうか…とおもってブログをみてみたが、いまだにこういう記述がそのまま残っている。 元大本営…

こんどは「命令責任」だってよ

池田信夫氏が主張をころころ変えていたことについてはすでに十条さんが指摘しているが、今度は「監督責任はあっても命令責任はない」というかたちになったようだ。バカか? そもそも陸軍省なり参謀本部なりの「慰安婦の募集にあたっては強制連行せよ」といっ…

イラク駐留米軍兵士にモラル低下の傾向

Yomiuri Online 2007年5月5日21時37分 イラク米兵に深刻なモラル低下、戦争泥沼化でストレス? 【ワシントン=大塚隆一】米国防総省が4日発表したイラク駐留米兵の「戦場における倫理」の調査で、モラルや規律の低下が深刻な問題になっていることがわかった…

「命令」認定の基準に注目

Sankei Web 2007/05/05 21:43 占領時、米軍も「慰安婦」調達を命令 ホンダ議員「旧日本軍は強制」言明 【ワシントン=古森義久】終戦直後の日本国内で占領米軍の命令により売春施設が多数、開かれ、日本人「慰安婦」数万人が米軍に性の奉仕をして、その中に…

『日本の戦歴』、『未公開写真に見る日中戦争』

『日本の戦歴』、毎日新聞社、1970年 『別冊歴史読本 特別増刊 未公開写真に見る日中戦争』、1989年 残虐な画像を含むのでサムネイルをクリックする際にはご注意をば。 すべての写真について、モザイク又は黒線での目隠しは引用者によるもの。また、引用を最…

ダルフール紛争で逮捕状

asahi.com 2007年05月02日22時03分 ダルフール紛争で逮捕状 国際刑事裁判所 スーダン西部ダルフール地方の紛争で、国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)は2日、戦争犯罪と人道に反する罪の疑いで、スーダン人道問題担当相のアフマド・ハルーン容疑者…

中山成彬議員はだれをどう「思いやって」慰安婦問題に口を閉ざすのか

4月19日付けエントリのコメント欄で話題になっている、教育再生特別委員会での中山成彬の発言。「ほとんどは日本人」という主張が事実に反するうえに、慰安婦問題を「国家による人権侵害」ではなく「外交問題」としてしか認識していないことを示している(ほ…

潔くないと言えば…

この人も同じ。 ニューズウィークのインタビューに答えて、安倍首相は慰安婦問題についての「責任」を認めた: We feel responsible for having forced these women to go through that hardship and pain as comfort women under the circumstances at the …

「日本の戦争責任資料センター」の記者会見

4月17日に外国特派員協会でおこなわれた、林博史氏ら「日本の戦争責任資料センター」の記者会見の模様が動画で公開されている(無料)。 ビデオニュース・ドットコム 「市民団体が慰安婦の軍の関与を示す資料を公表」 東京(4月17日)−日本の戦争責任資料セン…

慰安婦問題を論じる池田信夫氏の資格を問う

すでに15日付けのエントリでご報告したように、池田信夫氏はまず(1)「慰安婦問題は東京裁判で裁かれたが、日本軍は無罪だった」と主張し、その後(2)「正確にいうと、慰安婦は東京裁判で検察側の当初あげた55の訴因にも入っていません」と転進した。(1)と(2)…